「口腔違和感症」…口の中が酸っぱい感じがする

 

口腔違和感症の中で、口の中が、何故かいつも酸っぱい感じがする…と、訴える方もおります。この症状に関しても考察を加えてみましょう。日常臨床の中で、口臭の発生と共に、酸っぱい感じや、しょっぱい味がいつも感じている方がいます。こうした方の場合、以下のような症状や病気が隠れている事が多いです。

 

①    一番多い原因は、「逆流性食道炎」です。これは、胃酸が逆流して、食道に炎症が発生している場合です。胃酸は強酸のため、食道粘膜に強い炎症をもたらします。このこみ上げてくる胃酸が、口の中が酸っぱい味がしてしまうのです。普段の生活の中で、口臭と共に、胸焼けを感じるようであれば、一度検査が必要でしょう。

 

 

 

②    次に考え有られるのは、人体にとって必須のミネラルである、亜鉛不足による味覚障害の可能性です。これは、舌の上に存在する、味覚を感じる「味蕾」という組織が、亜鉛不足により、その機能が低下する為に発生してきます。味を上手く感じる事が出来なくなると、、酸っぱい味を常に感じるようになります。

①    人はストレスを感じると自律神経が乱れます。特に、過緊張などで、交感神経が優位になると、唾液の分泌量が減少します。こうなると、口腔内に潤いがなくなり、唾液が持つ殺菌作用が弱まり、菌が増殖するようになります。この時に、菌は残りカスとして、酸性物質や臭気物質などの「代謝産物」を生成します。この成分が、酸っぱい感じにつながります。

 

一方、東洋医学的には、「お血」(お…は、病ダレに於と書きます)体質の時に出てくることが多いです。お血は、ドロドロ血体質にも近い体質で、女性においては、「血の道症」にも通じます。ホルモンバランスとも密接な関係があり、生理の前後で、酸っぱい感じを訴える方が多いです。

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コメント: 7
  • #1

    仲西亀夫 (日曜日, 29 4月 2018 05:52)

    口の酸っぱさは、どうしたら解消しますか教えください。

  • #2

    齊藤信勝 (金曜日, 04 5月 2018 16:08)

    はじめまして、秋田市の齊藤と申します。
    今年の始めころから、うつ病の薬を処方され飲んでます。その頃から唾液がすっぱく感じられ今も直りません。食べ物の味も、甘い、しょっぱい、すっぱい味は感じますが、味噌汁のような薄味の食べ物はまったくかんじません。
    うつ病の薬が原因でしょうか?
    よろしくお願いいたします。

  • #3

    中城歯科より、 (月曜日, 07 5月 2018 09:04)

    味を感受する部分は、「味蕾」と言う細胞が、舌の表面に点在しています。もし、舌の表面を鏡で見てみて、舌苔が「おから」のように、指で掻き取れる、位付着しているようでしたら、舌苔由来の味覚異常の可能性もあります。ただ、他の味覚は感じる事が出来ているので、そこの部分を考察しなければなりません。一般的に、抗うつ薬を継続服用すると、「抗コリン作用」により、唾液分泌量が減少します。味を感じる味蕾は、唾液が少ないと、味蕾細胞に刺激を感じる事が出来ません。甘い味や酸っぱい味は、その味覚刺激により唾液の分泌がある程度促されますが、しょっぱい味は、唾液の分泌量が少ない傾向になるので、感じ方が弱いのでしょう。担当医の方に相談して、「抗コリン作用」の弱い処方に変更してもらうことも必要でしょう。

  • #4

    年々酷くなってます (土曜日, 04 4月 2020 20:38)

    年々毎日酸っぱいのが酷くガム噛んで誤魔化さないと口の中の異常がはっきり分かります。精神疾患の内服はしていませんがアレルギーの薬はたまに飲んでます。一生口の中が酸っぱいなんて自殺したいほど嫌です。最近はマスクで自分の口臭が分かるくらいになりました。唾液はサラサラしてますが粘稠度がなく口の中に留まるという感じがしません。

  • #5

    中城歯科よりご回答 (火曜日, 07 4月 2020 16:08)

    ●口の中がすっぱい感じがする時の考察(局所的な原因と全身的な体質由来の原因)
    1.局所的な原因…口腔内の常在菌には、悪玉菌と善玉菌がいます。
    臭気を作りだす悪玉菌は、嫌気性菌の性質があり、「空気の届きにくい所の方が増殖できる性質」を有しています。その為に、歯周ポケットの中、歯並びの不正箇所、舌の舌乳頭の間のヒダ部分、頬粘膜の折り返し部など、あまり空気が触れない所を好んで、自分たちの住み家を作ります。
    そして、菌は増殖する過程で、「代謝産物」を生成します。
    この代謝産物は、酸とアルカリの酸だったり、ネバネバ物質だったり、臭い物質だったりする訳です。
    加えて、菌は「自己防御膜」として、バイオフィルムと言う膜を作って、前述の場所にしっかり付着しています。

    この事から、「機械的な歯面清掃」を施し、バイオフィルムを破壊して、その下に隠れている嫌気性菌を、外気にさらすと、嫌気性菌の活動は大人しくなります。
    当院の場合、機械的な歯面清掃で嫌気性菌を少なくさせた後、「善玉菌補充療法」を施し、お口の中の菌バランスを整えると、局所的な原因による酸っぱい感じは少なくなっていきます。

    2.体質由来の原因について
    漢方薬では、人体の構成と自然界の営みは同梱である…と言う概念から派生した「陰陽五行説」と言うものがあり、木・火・土・金・水の5つのエレメントに相当する臓器として、肝・心・脾・肺・腎が該当してきます。

    その中で、「五味」と言う分類があり、ある種の臓腑が病んでくると、お口の中の味に変化が出てきますよ…と言う教えがあります。
    酸・苦・甘・辛・鹹(しょっぱい)です。
    五行の配当で見ると、肝→酸に該当してきますね。
    肝は、情志・過緊張の影響を受けやすく、現代風に言えば、「ストレス」に相当します。ため息をついたり、クヨクヨ物事を考えたりしてきます。こうした体質は、漢方では「肝気うっ血」体質と解釈していきます。
    当院の場合、口の中がすっぱい時には、体質改善向けの漢方処方が有効になります。

    口が酸っぱい原因を、お口の中の「木」の部分と、体質由来の「森」の部分の両方から治療を進めて行きます。ご不明な点は、何なりとお申し付けくださいませ。中城拝

  • #6

    木野嘉織 (土曜日, 18 4月 2020 08:59)

    最近口の中すっぱいのが、あってまだ、病院には行ってないどこに 見てもらいた方が急になったので、

  • #7

    中城歯科より (土曜日, 18 4月 2020 18:45)

    口の中が酸っぱい感じは、
    局所においては、口内細菌が増殖する過程で、「酸」を生成する性質があるので、酸っぱい感じを受ける時があります。
    通常、除菌療法を施術した後に、「善玉菌補充療法」に切り替えれば、お口の中の菌バランスを整い、改善傾向を示します。

    一方、身体全体の体質で考えると、
    「痰飲」「痰湿」体質に傾くと、舌苔が助長し、舌の表面から酸っぱい感じが出る時がございます。
    こうした場合は、体質改善向けの漢方薬が奏功します。

    出来ましたら、医院で口臭の無料測定を実施すれば、おおよその原因の見当がつきます。
    実は、酸っぱい感じと、口臭はワンペアの関係です。
    臭い物質が解れば→原因が特定され→治療方針が立案できます。
    コロナの時期ではありますが、医院内は感染対策を十分に実施しております。
    是非、お待ちしております。以上、宜しくご査収の程、お願い申し上げます。中城拝