もう一つの取り組みは、ポインターメディカル社製の「ポインターF3」を導入しています。
これは、導電性のある電極のシールを、ツボに貼付して、一定時間通電します。すると、ツボを通じて、筋肉が収縮と弛緩を繰り返します。最近通販などで見かける、お腹にシール状の粘着シートを貼って、腹筋を鍛えるEMSに近い取り組みです。
通電を開始すると、筋繊維がピクピク動き始めます。その強度とパルスの頻度は、ダイヤルで任意に調整可能です。おおよそ、5~15分程度、ツボに刺激を伝えて施術を加えます。
歯科領域では、咀嚼筋の拘縮による、顎関節症などに効果が見込めます。
一般的な歯科治療における顎関節の治療は、噛み合わせの調整、マウスピースによる咬合挙上などですが、鍼灸治療は、身体の外から、直接こわばった筋肉に刺激を入れることで、顎の開け閉めをスムースにして行きます。
主に、顎関節症のケースは、頭部にある「下関」と「頬車」と言うツボに電極を貼ります。
3~5回程度施術をすると、かなり改善効果が出てきます。
その他、歯科治療に対して緊張傾向を示す方には、腕にある「合谷」と「曲池」と言うツボに電極を貼って、10分くらい刺激を加えると、かなり気持ちがリラックスしてきます。患者さんの中には、軽睡眠状態になってしまう方もいるくらい、気持ちが良い感じになります。
より強力な刺激を与える時には、使い捨てのハリを患部に刺入し、そこにクリップで通電コードを設置すれば、筋肉の収縮と弛緩は、より大きくなり、治療効果が良くなります。