倉園 佳三さん、佐々木正悟さんが主宰する6か月コースのセミナーです。今回が第1回です。
(向かって、右が倉園さん、左が佐々木さんです)
私は、勉強会・セミナーに参加をする時に、参加するかどうかの「基準」があります。
それは、
●高額セミナーであること
私は今回のセミナー代は、決して高い金額だとは思っていませんが、それでも、大学卒の初任給位の金額がチャージされます。
もし、「値段の安さだけで参加を決める方」は、このセミナーには参加を躊躇するかもしれません。
値段が高い…と言う部分が、参入障壁になっている訳です。
と言う事は、値段だけが勝負のライバルは、参入してこない可能性もあり、真っ先に必要な情報をゲットする事が出来る訳です。
●第1回である事
私は、セミナーの参加を判断する時に、「第1回」と言うタイトルを重視しています。
初めて行うセミナーは、講師の先生もモチベーション全開です。なにせ、1回目の受講者の中から成功事例を出さなければ、講師の先生にとっても「第2回」を企画する事が出来ないのですから、一生懸命相談に乗ってくれます。
また、受講者の面々も、やる気度マックスなので、面白いキャラクターの方が集まってきます。
そんな内容を受けて、過日、第1回のセミナーが執り行われました。まず、簡単な自己紹介に続き、「著者とは何か?」ついて、講師の方と受講者がブレーンストーミングをしました。
さらに「本とは何か?」についても語り合い、皆さん、非常に意識高い系です。
私は、著者は…ある意味でヒーローになる必要があるのではないか?と、考えています。
【著者の3要件】
例えば、学校の同窓会や会社の忘年会で、真っ先に思い浮かぶ人物がいると思います。
その方は、学校や会社の中でも、どこか、ぶっ飛んだ、尖がった、キラリとした考え方の持ち主で、
「あの人、ちょっと変わっているわね…」と言うこだわりを持っている方とか
「そんな事、無理、無理。絶対に出来る訳ない!」と言う発案が出来る人です。
でも、何かで必要になった時に、名物男として、いの一番でお呼びがかかる存在です。
さて、直接競合となる同じジャンルの著者に対して、私の本を手に取ってレジまで持って行ってもらうには、何とかして「ブランドを創る」必要があります。
出版コンサルの土井英司さんのセミナーを受講した時に、ブランドを作る為のヒントを授けてもらいました。
それは、ヒーローの3要件を満たす必要があると言う事です。
実は、土井さんはギリシャ旅行が大好きです。毎年のようにバカンスに出かけます。私も「土井さんは、どうしてギリシャに心酔するのだろう?」と言う事で、数年前にカミさんと同地へ旅行に行ったことがあります。
すると、土井さんがギリシャにこだわる意味が理解できました。彼の地は、男も女もガタイが大きく、ギリシャ神話に出てくるような豪傑な感じの方が多いのです。華奢で寸胴なカミさんの体型と見比べると、本当に同じ女性なのか?と思ってしまう位、アマゾネスな風貌をしています。
土井さんは、こうした背景を受けて、ひとつの時代でヒーロー(英雄)になるには、3つの条件を満たす必要があると説いています。
それは、ギリシャ神話を例に出して解説して下さいました。
実は、コレこそが、著者の3要件にも活用できるのです。
それは、
①aristos
②arête
③aristeia です。
●aristosとは?
aristos(アリスト)とは、何かの分野で突出して1番であると言う事です。以前、トヨタの高級自動車でも「アリスト」と言う車種がありました。非常に高額な価格帯の車で、デザインも巨匠のジュウジャーロと言うイタリアのカロッツェリアで作られたと言われている車です。
やはり、キラリとした他とは違う、イケてる車でした。
以前、民主党政権の時に、事業仕分けの時に、国産コンピュータの予算案の時に、議員さんが、
「なぜ、1番にこだわるんですか?2番じゃダメなんですか?」と、
答弁していましたが、ヒーローになる為には、絶対に2番ではダメなのです。ウルトラマンも仮面ライダーも、その業界で1番を貫いているからこそ、何十年にも渡って、子供たちに夢を与える事を実現しているのです。聖徳太子の事は知っていても、その弟子の事は誰も知らない事と同じです。
今日は、彼女の誕生日で、デートをバッチリ決めたい。彼女は、美味しいお寿司が食べたい…と希望している場合、真っ先にスマホで検索します。その結果、1番目に表示され、レビューの評判が良ければ、わざわざ、2番目のお店を見ずに、1番のお店に予約の電話を入れてしまいます。
または、一番有名な日本人メジャーリーガーの野球選手は?と聞かれれば、大多数の人が、イチロー選手と答えるでしょう。2番目の選手が誰かを答えられる人は少ないです。
それ程、1番目と2番目の間には、差があるのです。
●arêteとは?
arête(アレート)とは、その時代に必要とされているかどうかの価値です。いくら1番になれるテーマを見つけても、それが、時代とマッチしていなければ、本に書かれている情報が、役に立つものとして成立しなくなってしまいます。
例えば、馬車に関して、もの凄い有益な情報を持っているスペシャリストの方でも、ガソリンエンジンの自動車が出来てしまった現代では、それ自体、役に立つ情報ではなくなってしまいます。
これは、本を執筆する上で、死ぬほど重要な事ですが、現代が…、
どういった時代なのか?
どの分野で、問題解決をしたと悩んでいる人が多いのか?
それに対して、自分が持っている情報が、どんな所で役に立てるのか?
を、事前にリサーチしてから、本の執筆にとりかかる必要があるのです。
●aristeiaとは?
aristeia(アリスティア)とは、エビデンスとなる証拠の事で、ギリシャ神話では、武勲や武勇伝の事を指します。上記2つの、「aristos」と「arête」の要件が満たされていれば、アリスティアは、自然と追い付いてくるのですが、自分の業界で、1番のシェアを持っている事も重要です。
どんなに素晴らしいコンサルタントでも、相談に乗った企業数が少なければ、信用を得る事は出来ません。
そう考えると、
出版ブランドと言うのは、読者との間で、読後の価値が担保されていないと、販売につながりません。読んだ後に、何も役に立つ情報は無かった…と言う評価だった場合、それがどんなに良い情報であっても、販促にはつながりません。
この事から、出版を成し遂げると言う事は、
●私は…こう生きてきた!
●今こそ…この情報が役に立つ時だ!
●そのために、これだけの実績を従えて、
アナタの役に立つ情報を提供できるにだ!と言う、暗黙の宣言でもあるのです。
今一度、老骨に鞭打って、アリスト・アレート・アリスティアを肝に命じて、出版原稿を書き上げたいと考えています。