今回は、私が普段からビジネスに活用しているパソコンの話です。
子育て世代は悲しい物で、娘と息子には、親心として常に新品のパソコンを買ってあげていました。
ただ、自分用のパソコンは、この15年、常に中古パソコンを愛用していました。中古パソコンと言っても侮れません。評価ランク「AA」の物は、それなりに状態も良く、型落ち品であれば、本来の価格の半額以下で手に入ります。
私は、パソコン本体の「小キズ」などは、そんなに気にする程ではないので、チャンと動けば、「AA」ランクを買わなくても、「A」ランクでも充分実用に使えます。
特に、パソコンのストレージが、ハードディスクからSSDに移行してからは、衝撃によるシステムのダメージや経年劣化を気にしなくても大丈夫になりました。
15年中古パソコンを愛用してきた私ですが、子供達も成人し、バイトして生活費も自分で稼ぐようになってきたので、久しぶりに、「新品パソコン」を購入してみようと考えました。
それまで使っていた中古パソコンは、「マウスコンピューター」から発売しているゲーミングパソコンです。ノートパソコンではありますが、ゲームを楽しむために特化したマシンなので、パソコン本体の性能もさることながら、グラフィックボードや音源ボードなども実装し、スペック的には申し分ない性能があります。前のユーザーさんは、ゲームをしていたのでしょう。特定のキーボードのボタンだけ、妙にテカリが出て、押した時の反応も若干悪いです。
(ちなみに、私はパソコンのオンラインゲームはしません。そのスペックに惚れて購入しました)
SSD上でシステムが動くので、パソコンを立ち上げれば、ほんの少しの間で起動します。
新品を買い替えるにあたり、同じマウスコンピューターにしようと考えました。理由は、AC電源に互換性があるからです。
メーカーのオフィシャルサイトに行って、オーダーメイドで自分好みのマシンを設定します。出来合いの吊るしのパソコンにするか?2週間くらい悩みました。完全オーダーメイドで注文しました。とても楽しいひと時です。
さて問題はこれからです。
発注が完了し、10日間ほどで組み立てが完了し、年内27日頃にこちらに届く予定です。その間、旧パソコンで、患者さんからの問い合わせの回答、執筆の原稿書き、WEB閲覧などをしているのですが、19日(木)も普段通りの作業をしていたのですが、
突然、画面がブルー色に変化し、見覚えのあるギザギザ文字が現れて、
「システムに何らかの問題が発生し、再修復しています」のようなメッセージが現れて、その下には、進捗状況を示す、%が、刻々とカウントを勧めています。
「何やってんだよ…お前!」
「あと、1週間で入れ替えじゃないかよ…」
「頼むから、もう一度、正常に立ち上がってくれよ。いい子だから…」
最初の怒りは、徐々に優しくいたわる気持ちに変化していき、弱気になっていきます。
「なんで、このタイミングなんだよ」
頭の中は、善後策でグルグル回転です。
ただ、近年はクラウドにデータを上げる事が普及してきたので、パソコン本体には、それほど重要なものは残していませんが、それでも、一部は取り出しておきたいものも存在しています。
私の場合は、クラウドサービスの「Dropbox」と「ヤフーバックアップ」の2か所に同じデータを格納してあるので、パソコンが完全にダメになっても、特に問題は無いのです。
新しいパソコンが来たら、幾つかの再設定をすれば、比較的早期に現況に復帰できます。これが、20年前でしたら、もっと大変な事態でしたが、随分と進歩したものです。
そうこうしている内に、修復を示す%が「100」になって、マシンは、再びシステムを立ち上げようとしています。
「ラッキー。何とか、再起動が出来ました」
早速、マイドキュメント、ピクチャなどで、残して置かなければならないデータを探し出し、ボンボン、クラウドへ上げます。こうしたパソコンの不具合が発生した場合は、殆どのケースで、完全に逝ってしまう前の予兆である事が多いので、ある意味では、グッドタイミングだった訳です。
しかし、こうも偶然に時期が重なる物でしょうか?
まるで、私が買い替えを検討した事が、量子力学的にパソコンの電子回路にまで届き、今使っているパソコンにバレてしまって「へそを曲げて、謀反を起こした」ようにも考えられます。なんか、妙に擬人化された様な現象です。
もしかしたら、私の見えない意識がビビッと飛び出し、パソコンの意識に何らかの影響を与えたとしたら、非常に薄気味悪いですね。
それとも、パソコンがダメになってしまう、私に予知能力があったのか?
パソコンと私に目に見えない繋がりがあったのかは解りませんが、癇癪を起してへそを曲げた、今のパソコンが、妙にいとおしくなってしまいました。
「!!あっ、そう言えば、新しいパソコンを注文したのは、このパソコンからだったんだ!」
と、思い返しました。もし、集積回路の中に、人工知能のような物が芽生え、注文をした事が本人に届いていたのだとしたら、あながち、全く関係なかった訳でもなさそうです。
でも、何とか、必要な資産は引き出す事が出来たのは、パソコン君からの最後のご奉公だったのだと思います。今まで、2年間、苦労を共にしてくれて有難う。