去年の前半は、コロナ真っ最中だったので、健康診断に行けませんでした。
コロナで自粛生活を強いられる中、家でゴロゴロ生活が染みついてしまった我が身としては、この1年間で、3kgくらい太ってしまったので、健康数値が悪化しているかもしれない?と言う思いを抱きながら、いつものクリニックで健康診断を受けてきました。
そのクリニックは、過去の履歴も残っているので、以前の私の健康状態とも比較検討もできます。自分の身体の状態が、再び、数値化される訳です。
事前のカウンセリングで、「何か最初に言っておきたい事はありますか?」と聞いてくれたので、ホイ来たとばかりに、以下の要望を出してみました。
「私は、採血する時に、とても難しいらしく、上手く行かないと、何回も針を刺す事になるので、一番、ベテランの方に担当してもらいたい」
と言うお願いをしておきました。
受付を済ませ、しばし待つこと15分、私の名前が呼ばれて、採血室に入ります。待っていたお方は、
「もしかして、アナタもメタボ?」
と言う位、ふっくらとした、貫禄のあるいでたちの看護婦さんが待っていました。
いかにも、年季が入っている経験豊富そうなお方です。
「それでは、採血をしましょうねぇ~」
「普段どの辺から採っていますか?」
などの問診が続きます。言葉の端々に、自信と余裕が見て取れます。
「多分、この辺の血管からだと思うのですけど…」と言うか言わない内に、さっさと、上腕にゴムの腕帯を巻きます。(なんだ、聞いてないかよ!)
「手のひらを、グー・パ~した後に、ギュッと握ってくださいね」と言いながら、血管を探します。
そして、おもむろに、ここぞ…という場所に針を刺入します。
鍼灸師の学校で、鍼を刺す事には慣れているので、針の刺入には、それ程抵抗感はありません。
すると、婦長さんの様なそのお方は、小さく、本当に聞こえるかどうかの小さな音で、
「チッ」
と、舌打ちをする声が聞こえました。
「採血失敗です」
「お心遣いなく、皆さん、失敗しますから」と言う慰めの言葉も、耳に入っていないようです。
婦長さんらしき人物は、明らかに動揺しているようです。
手際よく、針を新品の物に取り替えです。そして、2回目のチャレンジが始まります。
そして、おもむろに、引き出しの中をまさぐり、何かを探し出しました。
なんと、出てきたものは…「ホッカイロ」でした。
「今度は、これを強く握ってくださいねぇ~」
と、言いながら、指先で、私の腕にある血管の位置をトントンと触れながら探していきます。
手が暖かいと、血流が良くなり、さっきよりは、血管がモッコリ盛り上がっているようです。
2回目のチャレンジは、大成功でした。
今度は、小声で、「良しっ」と言う言葉が聞こえてきます。
私の場合は、一度血管に入ってしまえば、スルスルと静脈血がシリンジの中に入ってきます。
「はいっ、お疲れさまでした」と言う感じで、採血が終了です。
あとで、色々調べて見ると、採血が難しいケースは、色々なパターンがあるようです。
1.皮下脂肪で、血管が深い所に位置して、見えにくい場合
2.加齢変化で、血管が細くなっている場合
(この場合は、血管に入って引いても、血液の流入も見込めない場合もあるらしい)
3.血管が蛇行していて、刺入する場所が見つからない場合
4.血管が太く頑丈で、針先が近づいてきても、脇に逃げてしまう場合
おおよそ、こんな感じですが、私の場合は、1番と2番が該当してそうです。
後で、我が腕を見ると、1回目の失敗で内出血した場所と、2回目に上手く行った所から血液が染み出た場所と、2回、マーキングが出ていました。
夏場だったら、警官から、何か禁止薬物をやっていないか、職務質問されるレベルだよ…と思いながら帰路に付きました。
ところで、肝心の健康数値ですが、
血圧は、126/75なので、年相応
その他の、メタボ数値も、いつものように、許容範囲の上限で推移していました。
この傾向は、40歳代からずっと同じで、
「これ以上、上がると、メタボですよ」と言われ続けて、20年維持しています。
アッ、視力は、かなり老眼が進んで、新聞などは老眼鏡が無いと読めませんが、視力だけでみると、左右とも、1.5でした。
裸眼では、全く新聞も読めないのに、視力はいいですねぇ…と言われる始末です。
結局の所、健康数値って、何なんですかね?