『good・スメル・らぼ』Vol.7で、梅雨時に気になる車のニオイに関して話を伺う

 

私と臭気判定士の松林宏治さんが運営する、世の中の全てのニオイを解き明かす専門チャンネル、『good・スメル・らぼ』で、

 

ポリッシュガレージ名古屋を経営する、國本晴久さんをゲストスピーカーにお招きして、車から出てくるあらゆるニオイに関して、お話を伺いました。

 

 

話の中には

●子供が嘔吐した時の、ニオイを取る方法

●トランクに魚介類を放置した時の腐敗臭を取る方法

●大量のお酒を車内にこぼした時のニオイを消す方法

 

など、どれも、「なるほど、プロはこうして消臭しているのか…」と言うものでした。

 

その中で、エアコンのカビ臭に関して、興味あるお話を伺う事が出来ました。

車のエアコンは、エバポレーターと言う器械が設置してあり、ここに、カビが発生してしまうと、素人では手に負えないので、プロに頼んで洗浄するしか、対策がない…との事でした。

 

唯一の予防法は、エバポレーターやフィルターが、結露で濡れていると、カビが発生しやすいので、外から帰ってきたら、エアコンの「温風」に切り替えて、数分間、つけっ放しにして、水気を除去してから、エンジンを切ると良い…との事でした。

 

「なるほど」と言うものでした。

 

所で、カビ臭の元は、「真菌」です。

真菌は、私達の健康も害しています。その最大の物は、「水虫」ではないでしょうか?

幸い、私は水虫になった事がありません。

 

今回は、真菌と漢方薬について、掘り下げてみましょう。

 

【水虫と漢方薬】

水虫は、「足白癬」(あしはくせん)と言う皮膚病です。特に「白癬菌」(はくせんきん)という真菌(しんきん:カビのこと)が、主に足の皮膚や指の間に寄生して発症します。

その他、白癬菌は、その他の体の部位にも感染するので、

頭部は「しらくも」、

股部では「いんきん」、

体幹部では「たむし」と呼称されます。 

 

 

白癬菌は、タオルやスリッパなどの接触から感染します。ただ、菌が付着したからとって、すぐに水虫に感染する訳でありません。

実は、皮膚の中に入って、本当に感染するまで、24時間程度、時間がかかると言われています。この事から、この猶予の間に、皮膚を清潔に保ち、毎日、足の指の間を洗っておけば、感染するリスクを、ずっと少なくする事は可能です。

 

水虫の症状は、皮膚がジュクジュクしている湿潤タイプとカサカサしている乾燥タイプに分かれます。

 

●湿潤タイプの症状は、皮膚の赤み、水疱形成、強い痒みと、皮膚のただれを伴います。皮膚の表層で発症していることが多く、非常に強い痒みが特徴です。

 

●乾燥タイプの症状は、皮膚の乾燥、赤切れ、痒みを伴います。乾燥が強いので、足の裏が、カサカサした皮膚で、粉をわいたようになったり、細かくボロボロとした、フケのように、皮膚が剥がれたりします。加えて、爪に感染が及ぶと、爪が変形したり、白く濁ったりします。ジュクジュクタイプに比べて、それ程強い痒みはない事が多いです。

 

【水虫の推奨漢方】

●ジュクジュクタイプは、皮膚に炎症が起きて赤みを伴うので、熱症状を清熱する効能が求められると同時に、水分代謝を良くする事で、水疱を軽くする生薬も加味されます。

推奨漢方薬…竜胆瀉肝湯、十味敗毒湯、消風散など

 

●カサカサタイプは、皮膚に潤いを与えて、皮膚の状態を健常に保つ生薬が求められます。加えて、免疫力を高める効能も必要になります。

推奨漢方薬…温清飲、当帰飲子、補中益気湯など

 

●水虫の皮膚に直接塗る軟膏

推奨漢方薬…紫雲膏、太乙膏など

 

水虫は、一旦経過が良くなっても、白癬菌が残っている限り、再発を繰り返します。患部を清潔に保ち、気長に養生する事が重要です。