漢方処方が専門になって30年、多くの漢方を患者さんに処方してきました。15年以上前には、外回りの営業マン曰く、
「鶴見エリアでみると、間違いなく先生が、弊社の漢方を最も多く処方しています」
との評価を頂きました。
そのような訳で、色々な漢方業者のプロパーが、当院に出入りするようになりました。
先日も、剤盛堂の営業マンが、「丹心」と言う漢方を持参してきて、「臨床に使ってみてくれませんか?」という事で、
サンプル品を頂戴しました。
私は、新参者の漢方を扱う時は、必ず自分の身体を実験台として服用してみて、その味・飲みやすさ、効能を確認するようにしています。
歯肉炎・喉の炎症に効果があるという事は、もしかしたら、口臭にも効能が見込めるかも?と考えて、
臨床応用するかどうか?まずは、自分で服用してみました。
「丹心」は、「排膿散及湯」と言う漢方薬をベースにしています。
【生薬構成は】
●桔梗(キキョウ):2.0g
●甘草(カンゾウ)、枳実(キジツ)、芍薬(しゃくやく)、大棗(タイソウ):各1.5g
●生姜(ショウキョウ):0.50gです。
【効果・効能は】
化膿性皮膚疾患の初期又は軽いもの、歯肉炎、扁桃炎になります。
【私の身体に起こった事】
味は、大棗(プルーン)が入っているので、ほんのり甘みが感じられて飲みやすいです。
以前、同社からは、「ワグラスD」と言う、排膿散及湯ベースの漢方薬も販売していましたが、散剤なので、服用してみると、粉粉して、パフパフした感じで、飲みにくいのです。服用を誤ると、「ぶほっ」と、むせてしまいそうになります。
今回は、「錠剤」なので、非常に飲みやすいです。
私は、「在宅型口臭対策プログラム」の商材を運用する関係で、毎日、三脚を立てて、一人で動画配信を粛々と配信する日々を送っています。
多い時で、1日に、10本撮りなんていう日もあります。
喉を非常に酷使する訳です。
1日が終わる頃には、喉もしわがれ声になっています。
もしかしたら、丹心の服用によって、喉の負担が軽くなるかもしれない…と言う思いもありました。
さらに直接、喉へ薬効を届かせたい…との考えから、「チュアブル感覚」で、錠剤を舐めて溶かしながら服用してみました。
すると、目論見通り、喉のヒリヒリ感・かすれ声は、だいぶ軽くなりました。
漢方恐るべしです。
加えて、これは当初から予想が付いていたのですが、
●「便通」がとてもスムーズになりました。
●しかも、ヒトに自慢したくなる位、キレイで立派な便が出てくるのです。
●加えて、排便時のスッキリ感もあるので、肛門周囲に便が残りません。
●もしかしたら、トイレットペーパーで拭かなくても問題ない位です。
身体の中に溜まっていた、「湿邪」「熱邪」が、すっかり身体の外へ出てしまっている感じがします。
さらに、さらにです。
長年、右ふくらはぎに出来ていた「イボ」が、いつの間にか、ポロリと取れてしまったのです。
取れる前の画像を残す事は出来なかったのですが、取れた後の証拠画像が以下です。まだ、取れた後なので、
少し発赤している↓部が、患部です。
広く知られたところでは、イボ取りには、薏苡仁(よくいにん):はとむぎが、非常に有効なのですが、本剤は、それに勝るとも劣らない効能が見込めます。
効能にある、「化膿性皮膚疾患」の部分が、良く効いたのだと思います。
以前のブログで、漢方薬の「コイクシン」が、カミさんの胃粘膜のポリープが、すっかり消え去ったように、
「腫物」「出来もの」に、一部の漢方は非常に有効です。
一般的に、身体にできるイボは、西洋医学では、ヒトパピローマウイルスによるウィルス感染か、または、紫外線刺激、角化症などで発症します。いずれも、良性の腫瘍です。
一方、東洋医学では、身体の中に溜まった、余分な「邪」の貯蔵庫である事が多く、身体の中の状態を表す指標であると解釈しています。
身体の中が、クリーンになれば、おのずと、イボも取れてしまう訳です。
私の身体に起きた変化のイボ消滅は、もし角化症の場合であれば、数か月の間に再発してくるはずです。その時は、またレポートしたいと思います。