11月30日、こども宇宙博物館に新しく設置された、プラネタリウムの内見会に参加してきました。
当日は、新聞社・雑誌社などのプレス取材、地域の小学校の招待枠と、ギネス日本支部の認定員の方(向かって左から3番目の方)、
大学関係者、JAXA職員、開発責任者の大平貴之氏(右から2番目の方)が列席しました。
当日のハイライトは、お披露目会の席上、来賓客の前で、
「いま、正式にギネス認定されました!」
と、カッコよく発表する事を目標にしていました。
ところが、待てど暮らせど、「認められました」と言う吉報が届きません。
場内も雑談する人も増えてきて、小学生もザワついています。
司会担当の女性の方も、その場を繕うのに四苦八苦です。クイズを出したり、プラネタリウムの説明をしたりしています。その度に、スタッフの方が頻繁に登壇し、耳打ちして進捗状況を伝えに来ます。
その結果、ナント、
「本日中のギネス認定は、見送られました…」と言う流れになってしまいました。
場内の全員が落胆し、残念な気持ちが広がりました。
その後、プラネタリウムの投影会が始まりました。暗闇に目が慣れるにつれて、見える星の数がドンドン増えていきました。
最新機種なので、星座の形を星空にかぶせて投影する事も出来ます。
それにしても、なぜ、ギネス認定を受ける事が出来なかったのでしょうか?
来場者が去った後、プレス側と主催者だけが会場に残り、取材が始まります。
新聞社の記者さんからは、ギネス認定の方法、いつごろ認定されるのか?などの質問が相次ぎ、問答が繰り返されます。
主催者側からの回答は、実はギネス記録を認定する為には、本当に12億個が投影されているのか?を定量化して、証明しなくてはいけないのですが、さすがに、全部を数える訳にはいきません。
そこで、数センチ角のエリアに、星を投影し、顕微鏡スコープで視認しながら、星を数え、その面積を全天球に拡大させて、星の数を類推する作業を行います。
主催者側としては、当日にカウントが終わるはずだったのですが、あまりにも多かったので、間に合わなかったのです。
ただ、イベントが終わって、もうすぐ一カ月ですが、ネットで調べる限り、
「ギネス認定を受けました!」と言う情報は出てこないので、いまだ認められていないのでしょう。
何となく、雰囲気としては、なぁなぁでシャンシャンと手打ちをして、ギネス認定がされそうですが、その基準が結構厳しい事が分かり、逆に、さすがだな…と思いました。
そこで色々調べてみると、ギネス認定を受けるためには、以下の基準が必要になるようです。
【ギネス認定を受けるためには】
1.計測可能であること…客観的に計測することができるのか?
2.記録更新が可能であること…全てのギネス世界記録は、世界中の誰もが挑戦でき、更新できる可能性を持っていなければならない事。
3.標準化可能であること…挑戦は他の人にもできる内容になっているか?その証明可能である事。
4.記録内容を数値化し、その証拠を用いて証明することは可能か?
5.計測が1つの基準であるか?…記録の中にパラメーターの変数が最2つあるものは認められません。
例えば、世界最大のピザを、最も大勢の人数で、1時間以内に食べきった…などです。パラメーターが、3つも存在します。
6.世界一であること…他の人がより良い結果を出していないか?リサーチが必要です。
全ての新記録は、申請者とギネスの双方の理念として、「誠実」「敬意」「多様性」「情熱」をもって、申請と認定をする必要があります。
プラネタリウム自体は、とても素晴らしかったので、早く認定を受ける事を願っています。