今月のブログは、動画の引用が多いですが、この動画もみて欲しいです。
私は、歯科大の在学中に、「ゴルフ部」に所属していました。歯科大の運動部なので、体育会系程の厳しさはないですが、それでも、歯科大の全国大会では、常に優勝を争える位置でした。
私も、レギュラーを務めて、チームに貢献するだけの力量はありました。
卒業後も、「競技のゴルフ」に精進し、日刊アマ・ダブルスで予選通過、最終順位19位が、ベストのレコードでした。
そんな訳で、日ごろからyoutubeで、ゴルフ動画も視聴します。その中で、なるほど…と言う動画に巡り合い、日常生活にも応用できそうな教えだったので、ブログにまとめてみました。
奥田靖己さんは、伝統ある1993年日本オープンのチャンピョンです。当時、部類の強さを誇るジャンボ尾崎さんを退けて、優勝してしまいました。
その飄々とした風貌で、プレッシャーもどこ吹く風、淡々とプレーしていました。
奥田さんの師匠は、志門流こと、高松志門の門下生です。スイングを見れば、瓜二つと言えるくらいそっくりです。
奥田さんの教えは、ユルユルグリップで、クラブヘッドの運動領域を最大にして、「感性」で、プレーしなさい…と言うものです。
ゴルフ場は、100メートル先のターゲットへ、ボールを正確に着弾させなければなりません。
そんな時、一般的なセオリーは、目先の数十センチにターゲットの目印を作り、そこに、直角にフェースを合わせ、スイングしなさい…と言うものが一般的です。
でも奥田さんは言います。
「そんなターゲットを作って、なんの意味があります?」
「目標の目印の合わせが、1cmでもズレたら、100m先では、何メートルもの差になりますよ」
「そうではなくて、あそこに打ちたいなぁ…と思ったら、目標を目で見て、目測で構えを作ればいいんです」
「そうすれば、人間は、そのターゲットに対し、自然に筋肉が動くようになっているんです」
と、問いかけます。
「背中がかゆい時に、自然に指はそこに行くでしょ」
「上から何センチ、横から何センチなどと、座標を作ったりしないでしょ」
「ご飯を箸でつまんで、口に運ぶ時、こうしようと思えば、直角なんて意識しないでも、食べることが出来るでしょ」
「ゴルフも同じなんです」
「それを、現代のゴルフは、ヒトをロボットのようにとらえ、線書いて、直角に合わせ、絶対に角度を変えないでアングルを決めて、筋肉を硬直させて、玉を打っているんです」と諭します。
もう、食い入るように見てしまいました。
これは、よく考えれば、ごもっともな話で、例えば、少し離れたゴミ箱に、紙くずを放り投げて入れる時を考えれば分かりやすいです。
入れるべき、ごみ箱の穴を目で見れば、自ずと、脳内で放物線の演算をして、筋肉に、どの位の運動量を与えれば、ターゲットに命中するか?瞬時に計算を行います。
だれも、手の角度は何度で、何センチまで振り上げて、どのタイミングで、放り投げるか?なんて考えません。仮に外れても、大体の所までは届きます。
奥田氏は、ズバッと本質を付いた言葉で、やんわりと、
「大体、こんなもんでしょ!」で良いんですと解説します。
この、「大体こんなもんでしょ」は、大工さんやすし職人が、弟子に対して、スンゴイ事をやってのけた後にかける言葉として、これほどカッコいい言葉を私は知りません。
この最後の言葉が、「でしょ」と言う所もミソです。これが、「ね」とか「だろう」ではダメです。「でしょ」と言うからには、同意を求め見せつける相手がいるのです。
奥田さんの教えは、まだまだ続きます。
例えば、今度は3メートルの短いパットを決める時には、
「ボールの位置から、1cmもカップの穴の方へ歩いてはいけない、真後ろから見るのはOKだが、歩測をしたり、反対側から、真横からラインを覗いたりしてはいけない」
「どう打つかは、2秒で決めなさい」
と諭します。
全くその通りだと、恐れ入りました。
人の感性は、そういう風に出来ているのに、メカになろうとして、全ての感性を塞いでいるのです。こうしたい…と思えば、出来るようになっているのです。
最初から、そう言う風に出来ているのです。
かくいう私も、漢方薬の処方には、多くの時間を割かない方です。
問診表を見たり、舌・脈所見を見たりする時は、ある程度の時間を割きますが、処方を決める時は、やはり2秒です。
概して、直感的に決めた処方の方が、患者さんにも良く効いたりします。
あーでもない、こうでもないと、思案した時の方が、切れ味が悪い傾向にあります。
「自分の感性に訴える治療家」
心の中で、「大体こんなもんでしょ」と言える治療家になりたいですね。