熊胆と言う生薬

 

今年は、ヒトの生活圏に熊が出没し、けが人も多数出ています。冬眠前に充分栄養を取っておきたい熊が、人里に降りてきてしまうのです。

 

 

熊は、古来より、生薬としても活用されてきました。

 

【熊胆】(くまのい)

これは、手に入りにくい事から、「高貴薬」として重用されてきました。

古典の『神農本草経』の記載の中には、上品の扱いです。古来より、伝染性の熱病による黄疸や、下痢の治療に用いられてきました。

非常に強い清熱効果があります。

 

熊胆は、麝香や牛黄と並ぶ動物生薬として用いられています。こうした動物性条約は、ワシントン条約などの規制で、手に入りにくくなっており、単価が高騰しています。品質の良い牛黄は、1粒:数万円するものもあります。私の服用した事がありますが、時差ボケなどで、頭がスッキリしない時の気付け薬として、本当に効果がありました。

近年、熊胆は、生薬リストから削除され、代替品として、猪胆末が使われているようです。