電気自動車を所有して、もうすぐ10年、車の勢力図も大きく変化してきました。
そんな中、「さすがベンツ、やっぱりベンツ」と言う変革を、電気自動車の世界にも打ち出してきました。
ドイツのベンツは、世界で初めて量産化の自動車を開発しました。
そこには、自動車の始祖としてのプライドがあります。
電気自動車を高速道路を走っている時に、自動運転の「運転支援」で走る事が多いのですが、
●夕日などの直射日光や
●ガソリンを運ぶタンクローリーの凸状の金属板から反射する光源
などがレンズに干渉すると、「予期せぬブレーキ」がかかる事があります。
EV業界では、これを「ファントムブレーキ」と名付けています。
運転者では見えない、「幽霊」を見た事で、やむを得ず緊急ブレーキをかけたのね…と言う造語です。
これから、EVの自動運転が、広く認知されることを受けて、出来れば、周りの車にも、
「もしかしたら、急に制動がかかる時がありますよ…」と、分かってもらえてれば、思わぬトラブルも防げるはずです。
一番シンプルな対応策は、電光掲示板などをリアガラス周辺に掲げて、周りの車に告知する…というやり方も、一つの手段ですが、世界的に見ると、言葉の違いや関係法規が邪魔をして、統一感が出てきません。
そこで、ベンツは考えました。
新たな灯火類を組み込んで、その色が発色していたら、「自動運転中ですよ」と、認識してもらうのです。
灯火類の中で、
●赤色は、ポジショニングランプや、ブレーキに使われています
●黄色は、ウィンカーやフォグランプに
●白色は、デイライト
そうなると、消去法で「ブルー系」のライト類になってしまいます。
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1556185.html
もし、この色の灯火類を見たら、周りの車は、多少の注意が必要でしょう。この灯火類は、現時点で自動運転のレベル3として認められた車両に認可されるようです。
競合他社も、このランプを実装するために、必然的に自動運転の開発のペースが上がる事でしょう。将来的には、同じペースで、同じ車線を維持して走行する、ブルーランプを灯火した自動運転軍団の車列を見る日も来るかもしれません。
多くのデータが集まれば、こうした運航の方が「事故率」が少なくなれば、自動車社会も、より安全なものへと、変容していく事でしょう。
こうした発想は、知ってしまえば、「そうだよね。その方が便利でしょう」と、誰でもが思いますが、最初の「言い出しっぺ」が、日本から出てくる事は、まずありません。
いつも、後追いです。
似たようなことが、漢方製剤についても起きています。もちろん、ヒトの健康にかかわる事なので、慎重の上にも慎重を期さないといけないのですが、新しい漢方薬の承認には、多くの時間とコストがかかります。
現在、我が国で承認されたものは294処方(一般用漢方製剤)、そのうち、医療保険の適用のあるものが148処方になります。
ベンツのように、先見の明により、ドンドン、新しい漢方薬が認証されることを願っています。