2024年は、郵便物の発送料が、相次いで値上げに踏み切ります。当院の場合、結果報告書の配布は、プリントアウトした冊子を、患者さんへお届けしてきました。
主に、クロネコメール便を使う事が多く、「160円」程度で、A4サイズの文書20枚程度が送れるので、非常に重宝していた訳です。
話は変わり、何年も前から、郵政省と宅急便会社は、敵対関係にありました。お互いすみ分けと線引きに苦労し、訴訟問題に発展した事もあります。
そんな両者が、近年になって、握手をして「共存共栄」の道を探り始めました。
その背景には、「配送員不足」と言う社会問題が、見え隠れしています。
お互い良い所を認め合い、手を取り合わないと、日本の物流が、立ち行かなくなっているのです。
ついに、2024年2月以降、クロネコメール便は廃止され、「クロネコゆうメール」に変更されます。回収は、クロネコが担当し、配送は郵便局が担当します。
しかも、送っても良いリストをよく読むと、「信書」はダメよ!と、明文化されています。加えて、郵便物の中身が分かるように、蓋をする封の部分に「切り欠き」を設けて、中を覗けるようにするか、透明なビニール製の封筒にする事が、求められています。
【信書とは】
「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」と郵便法及び信書便法に規定されています。
「特定の受取人」とは、
差出人がその意思又は事実の通知を受ける者として、特に定めた対称です。
「意思を表示し、又は事実を通知する」とは、
差出人の考えや思いを表現し、又は現実に起こり、もしくは存在する事柄等の事実を伝えることです。
【文書とは】
文字、記号、符号等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物のことです(電磁的記録物を送付しても信書の送達には該当しません。)。
要するに、差出人が、アナタの為にこの文書をお届けしましたよ…と言うものは、信書扱いになってしまいます。
当院から提供する、口臭治療の「結果報告書」などは、ガッツリ「信書」に該当してきます。
さぁて、困りました。
クロネコメール便に代わるものとして、「ネコポス」「クリックポスト」「レターパック」などが上げられます。この中で、信書が送れるものは、レターパックになります。
専用封筒1枚が、ライトで、370円、プラスで520円になります。
今までの、2倍以上のコストがかかってしまいます。
あるいは、1周回って、普通の封筒に切手を貼って送れば、何ら問題は無いのです。
結局、郵政省は、「信書」は、郵便物でなければ送れないよ…と言う利権を絶対に手放さないのです。ただこれは、ある意味で、重要書類は、郵便で送ってね…と言う事ですから、消費者を保護しているとも解釈できます。
現状、信書ではない郵便物は、クリックポスト:185円で、信書はレターパックライト:370円で発送するやり方が、最も現実的な選択になりそうです。