2月某日、週間SPAから取材を受けました。
テーマは、「大病につながる、口内変化」の様な感じです。
舌の状態と口臭に関して、注意した方が良い、初期症状に関して取材を受けました。
東洋医学は、「舌診」を重んじます。以前ご案内した通り、脳が細かい集中制御をする体の部位は、「指」と「舌」の動きです。
脳が正しく機能していれば、細かい指の作業や、正しい発語が出来ます。
ただ、脳に何らかの機能障害がおこると、物を落としたり、ろれつが回らなかったり、言葉に詰まったり、色々、初期症状が出てきます。
その中で、アカンベーをした時に、舌先が「真っすぐ出せない」方がいます。しかも、舌の表面をよく見ると、細かく波打つように、ピクピク痙攣しています。
もし、このような兆候がある方は、早めに脳ドッグを受けた方が良いです。
【大病につながる口臭】
●焦げ臭いにおい
これは、「熱証」の方に多く出てくるニオイです。キーワードは「赤」です。殆どの場合、赤ら顔・白目も赤・歯肉も赤く発赤・腫物を作りやすい…などの随伴症状を伴います。
身体が常にカッカッしているので、血圧も高く・すぐに怒るタイプです。
●生臭いニオイ
これは、「水滞」の方に多く出てくるニオイです。キーワードは「黄色」です。身体にネバネバした「痰湿」が溜まってくるので、
本来、ツルツル・スベスベしている所に、粘着きが沈着してきます。例えば、関節に取りつけば、動きがスムーズに出来なくなり、
腸管壁に集まれば、便秘になり、唾液に影響を与えれば、粘着きを感じるようになります。
身体が常に粘着いているので、疲れやすく、クヨクヨ悩みを抱えるタイプです。
●乾いた雑巾臭
これは「陰虚」の方に出てくるニオイです。舌の表面を見た時に、シワがあったり、ひび割れが認められる「裂紋舌」を呈します。
キーワードは「鏡」です。
乾燥体質に傾くので、乾燥した裂きイカの様な口臭が出てきます。唾液の分泌も低下する事で、舌粘膜の表面が、ぱっつんぱっつんに突っ張って、鏡面状にピカピカしてくるのです。これを、「鏡面舌」といいます。
常に、身体の中が乾燥傾向なので、潤いが足りません。例えば、真夏の炎天下で、スポーツなどをすると、身体が抱える水分量が足りないので、熱中症になるリスクが高い体質です。
●血生臭いニオイ
それは「瘀血」体質で、キーワードは「紫」です。普段からドロドロ血なので、目のクマ、爪の甘皮などが、赤黒い、紫色に変色してきます。そんなに強くぶつけていないのに、青アザができやすいです。血行が悪いので、脳卒中や関節痛を伴いやすいです。
●青臭いニオイ
それは「血虚」体質で、キーワードは「白」です。貧血傾向なので、顔面蒼白、歯肉・爪自体の色も白く変化してきます。
加えて、髪の毛のパサつき、倦怠感、健忘などの症状も随伴します。普段から血が薄いので、自律神経失調症、五月病になりがちです。
身体からは、大きな病になる前に、「ニオイの変化」として、危険なメッセージを発信しています。普段と違うニオイを感じたら、早めに内科・循環器科を受診する事をおススメします。