4月某日、カミさんと小さなイタリアンレストランに出向いて、初めてそこで夕食を食べました。私たちの席の前には、20歳代の若いカップルが、先客として食事をしていました。
元気いっぱいの談笑が耳に入ってくるので、それとなく二人の状況を伺うと、
●どうやら、付き合っている訳ではなく、
●職場の上司と部下と言う関係でもなさそう
●何かの会合で以前から面識があり、今回、意気投合して食事に来た様子
●女子の方が、仕事の悩みを、男子に相談している感じがわかる
と言った状況のようです。
お二人とも若いので、お酒のペースが速く、ビールもワインもガンガン飲んでいます。女性曰く「私のお酒のペースに合わせて飲んでくれる男性は、有り難い・嬉しい」と言う言葉を投げかけます。
すると、男性の方は、この対民を逃してなるものか…と、「愛してる」などの言葉で、口説きにかかります。
でも、女性の方は、「まだ、信用できない」と、応戦します。
「じゃあ、どうすれば、信用してくれるの?」と、男性は問いただします。
そんな問答が、食事の間、ずっと続きます。
最終的に、食事が一通り終わって、席を立つ時に、男性が女性に対し、コートを着せてあげようと、後ろに立ちます。「ありがとう…優しいのね」といいながら、コートを羽織ります。
自然の成り行きで、コートを着せた男性の手は、女性の腰の方まで、スルスルと降りて行きます。
そこで、女性の方は、酔いが覚めてしまうほど、男性の手のひらを、ピシャリと叩き、払いのけました。
この所作を持って、男女の関係が、何となく理解できました。
店の外に出て行くときに、手をつなごうと、男性の方から歩み寄りますが、そこでも、手を叩き拒否しています。
食事とお酒を奢ってもらったのに、「それはないよ」と、男性である私は思いましたが、見た目以上に、シッカリした女性のようです。店を出た後、このカップルがどうなったか?は、知る由もないですが、まだまだこれからのようです。
【口説くと告るの違い】
つまり、「口説く」とは、メールアドレスを聞いたり、ラインで繋がったりデートに誘ったりするための行動。
「告白」は、まだ、アドレスも知らない、デートにもいけない段階で、口説いても相手はOKをくれないので、その為に、自分の気持を押し付けるために、告ると言う行動に出る…と、解釈できます。
言い換えれば、
口説くとは、相手に惚れさせるための様々な行動。
告白とは、付き合うことの承認を得るための最終確認
この時の男性の行動は、
「愛してるよ」が、告白で、「美味しい食事を共にする」が、口説く…と言う感じだったのでしょうか?よく考えると、あいまいな部分もありますね。
【RPGのゲームに例えてみよう】
これを、ドラゴンクエストのRPGゲームに例えてみると分かりやすいと思う。
ヒットポイント:1000のラスボスである「女王」に対し、戦士男は、色々なコマンドを駆使します。一般的に、選択肢は、
●戦う…メール・電話・言葉
●魔法…酔わせる・旅行に誘う
●アイテム…アクセサリー、バッグ、コスメを買ってあげる
●逃げる…付き合いを諦める
になります。
今回の男子は、戦う(愛してる・好きだよ)などの言葉で、ヒットポイントを削り、酔わせる魔法をかけてみたのですが、女王キャラを「0」にする事は出来ませんでした。
【口説くと告るをビジネスにも役立てる】
二人の問答を、外野で観察していて、「これは、ビジネスにも使えるな」と思いました。
言うならば、
●口説くは、広告・宣伝・パンフレットの段階で、自社がどれだけ良い男子か?を伝える段階であるのに対し、
●告るは、最後の段階で、「購入」ボタンをポチっとしてもらう為のメッセージであるとも解釈できます。
【口説くと告るの順序】
私たち夫婦も、店を出て、自宅に帰った後、カミさんに、ある質問をしてみました。
「口説く」と「告る」の順序は、どっちが先の方が、女性は安心するの?
私は、口説く→告るだと思っていたのですが、
カミさんは、絶対、告る→口説く、一択だと主張します。
どちらが、正しい・間違っているではなくて、ここに男女の心理が隠れていると思いました。
レストランにいた男子も、私と同じ、口説く→告る派だったので、上手く行かなかったのでしょう。
私の口臭ビジネスでも、口説く(無料測定・実績)を見せてから、告る(成約・治療)と言う流れで、15年間やってきましたが、もしかしたら、告る→口説くと言うビジネスモデルも、「アリ」なのではないか?と、思うに至りました。
男女の恋模様にも、ビジネスの種が隠れています。観察って重要ですね。